女性に特有の病気はいくつもありますが、その中でも子宮で起こる病気の一つとして子宮筋腫があります。
名前は聞いたことがあるけれど、どんな病気でどういう症状が出るのかがわからないという人もいるでしょう。
得体の知れない病気は余計に怖くなってしまいがちですが、症状や対処法がわかってしまえばそれほど心配がないと気付くこともあります。
多くの女性が患う病気なので、子宮筋腫とは一体何なのかを簡単に理解しておきましょう。
子宮筋腫とは一体どんなものなのか
子宮筋腫とは筋肉組織に由来する腫瘍の一種で子宮壁にできるものを指します。
良性の腫瘍として知られていて、小さいものであれば特に気にせずに放置していても何も問題はありません。
腫瘍は悪性の場合にはがんになってしまい、異常増殖をして周囲の組織にも悪影響を与えていき、最終的には命を失うこともあります。
しかし、良性腫瘍である子宮筋腫は命にかかわるような事態を生むことはあまりありません。
ただ、生きている腫瘍細胞でできているので、栄養を取り込んで増殖していきます。
そして、新陳代謝も起こるので死んでしまった細胞はなくなっていきます。
ただ、増殖速度が速いので通常は大きくなる一方になり、視認できるようになった頃に発見されるというのが一般的です。
子宮筋腫ができるとどうなってしまうのか
子宮筋腫ができたらどんなことが起こるのかが心配な人もいるでしょう。
日本では女性の四人に一人に子宮筋腫ができてしまうことがわかっています。
できてしまったらどうなるのかを知っておき、必要な対策を立てたいと思うのはもっともなことです。
子宮筋腫ができると人によっては、月経不順になったり生理痛になったりしてしまってつらい思いをすることになります。
頻尿や便秘といった泌尿器系、消化器系のトラブルが起こることも少なくありません。
また、腫瘍細胞がエネルギーを奪ってしまう傾向がある影響で貧血や疲労感に苛まれることもあります。
このようなときに子宮の辺りを触ってみて何か固いものがないかを探ってみましょう。
もし何か異物感があったら子宮筋腫が原因の可能性があります。
子宮筋腫ができてしまったときにはどうしたら良いのか
子宮筋腫ができてしまったらすぐに婦人科に相談に行っておきましょう。
良性腫瘍なので基本的には経過観察になりますが、生理痛や頻尿などの症状がある場合には切除による治療を進めてもらうことができます。
子宮筋腫は受精卵の着床を妨げるリスクがあることから、妊娠前の女性の場合には不妊症対策のために切除するというのも良い方法です。
子宮筋腫はだんだんと大きくなっていき、見えないほどの大きさだったものが最終的にはお腹に赤ちゃんが入っているかのような状態にまで肥大することが知られています。
そこまで大きくなると開腹手術になりますが、小さいうちならお腹にメスを入れずに処置することも可能です。
閉経後に小さくなるケースも多いので閉経期の女性は様子を見て判断するのが無難でしょう。